良い夫婦関係を築くコミュニケーションのコツ 老後も仲良く暮らすために

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お互いに恋に落ち、「この人しかいない!」と強い気持ちで結ばれた夫婦も多いでしょう。その思いは変わらないと信じていても、長い結婚生活の中で徐々に変化することもあります。ライフスタイルの変化を受け入れながら、良好な夫婦関係を築くにはどうしたらよいのでしょうか。老後も夫婦で仲良く暮らすためのコツをご紹介します。

男女で差がある夫婦関係の満足度と不満点

異なる環境で育った2人の結婚生活は、必ずしも順風満帆なことばかりではないでしょう。いつまでも仲良しな夫婦もいますが、現実は少し厳しいようです。まずは夫と妻それぞれが、今の夫婦関係に満足しているのかを見てみましょう。

年代別に見た夫婦関係の満足度

以下は、夫婦関係の満足状況を性別・年代別にまとめたものです。

全体を見ると、「夫婦関係に満足」と答えた割合は、夫のほうが満足度が高いことが分かります。また、30代までは妻のほうが高く、40代以降になると夫が逆転。40代までは僅差でしたが、50代以降は少しずつ数値に開きが出ているのが特徴です。

次に、配偶者のどのような点に不満を感じているのかも見てみます。

配偶者に対する不満の原因

性別問わず「性格全般」が断トツの1位です。別々の人間同士ですから、性格が違うのは当たり前の結果でしょう。しかし、30~60代と年代が上がるにつれ、男女とも割合が少しずつ高くなっているのが分かります。

良好な夫婦関係にはコミュニケーションが不可欠

結婚生活を続けていると、年代・性別を問わず「性格全般」に不満を持ちやすいことが分かりました。続いて、お互いの性格を理解したうえで、円満な夫婦関係を築くにはどうすればよいのか、より詳しく見ていきます。

夫婦間のコミュニケーション量

以下は、ゲンナイ製薬が夫婦の会話について調査したグラフです。

一番目を引く項目が、「1~30分」の欄に伸びているオレンジの帯ではないでしょうか。夫婦関係が「円満でない」人の72.9%が、1日に「1~30分」ほどしか会話の機会を持っていないことになります。

「円満である」と答えた人と「円満でない」と答えた人の会話量には大きな差があり、夫婦関係が「円満でない」人ほど会話量が少ないことが分かります。

同じく、会話以外のやり取りについても見てみましょう。

上の表から、夫婦関係が「円満でない」と答えた人は、会話以外のやり取りも極端に少ないことが分かります。

LINEやメールがもともと苦手という人も中にはいますが、夫婦関係に不満を感じている人の多くが、コミュニケーション不足に陥っているといえるでしょう。

夫婦関係に不満足な人はコミュニケーションを求めている

夫婦になった2人でも、幾度となく訪れるライフスタイルの変化によって、気持ちにすれ違いが生じる可能性も少なくありません。

ここで、夫婦生活に不満足な人の本音を探っていきます。リクルートブライダル総研の調査結果を見てみましょう。

上のグラフは、夫婦関係を改善したい男女が、「こうなったらうれしい」と考える夫婦関係の希望をまとめたものです。

全体を通して、「もっとコミュニケーションを取りたい」という気持ちを夫婦ともに持っていることが分かるでしょう。

特に、「もっと夫婦2人で出かける機会を持ちたい」「夫婦で楽しめる趣味を持ちたい」という回答は、夫婦で時間を共有し、ともに何かをしたいという意向の表れといえそうです。

良い夫婦関係を築くためのコミュニケーションのコツ4選

具体的にどうしたらよいか分からないという人もいるでしょう。まずは、普段から心がけたいコミュニケーションのコツを4つご紹介します。

配偶者にかけるひと言を見直す

毎日顔を合わせているうちに、配偶者に対する興味や関心が薄れてしまうケースが少なくありません。まずは、「おはよう」「いただきます」「行ってらっしゃい」「ただいま」といった身近な言葉を交わすことから始めるのをおすすめします。

職場から帰ってきた夫に「おかえりなさい。お仕事はどうだった?」と付け加えるだけで、相手から話を引き出すチャンスになるのです。

天気について触れるのもよいでしょう。「雨が降っているね。買い物は大丈夫?」とひと言添えると、会話が広がりコミュニケーションが取りやすくなります。

ただし、相手から返ってきた言葉を否定するのはやめましょう。相手を傷つけるだけでなく、ますます会話が減りかねません。「話しても嫌な思いをするだけ」と思われないように、共感しながら聞き役に回るのがコツです。

夫婦一緒にできることを見つける

何か大それたことをする必要はありません。日常生活の中で、一緒にできることを見つけましょう。妻の掃除や料理を手伝うのも有効な方法です。

今まで家事に抵抗があった男性も、勇気をもって「何か手伝おうか」とたずねてみませんか? 一緒に手を動かすことで、共通の話題が生まれやすくなります。妻に感謝されることで家事への意欲が増すかもしれません。

た、共通の趣味を見つけるのもおすすめです。一緒に映画を見て感想を言い合ったり、スポーツ観戦に出かけて同じチームを応援したりと、楽しい時間を共有できます。どちらかの趣味に付き合うことで、いつしか夫婦共通の楽しみになることもあるでしょう。

感謝の気持ちを伝える

相手に感謝の気持ちをしっかり伝えるのも大切です。長年一緒の生活をしていると、改まって感謝するのは気恥ずかしく感じます。何かしてもらって当たり前という感覚に陥っている可能性もあるでしょう。

働くにしろ家事をするにしろ、ねぎらわれることのない日々はむなしいものです。今まで面と向かって「ありがとう」と伝えてこなかった人は、小さなことに目を向けてみてはいかがでしょうか。

荷物を持ってくれた、欲しいものを取ってくれたなど、ちょっとしたタイミングで「ありがとう」と言葉に出してみるのです。

言葉で伝えられないなら態度で示す

もし、どうしても言葉で伝えられないなら、それを態度で表すのはどうでしょうか。話し方や態度がぞんざいだと、それを見た相手はいい気持ちになりません。自分がされたことを想像してみるとよく分かりますね。

威圧的な態度や無視は無意識のうちに行っている可能性があります。一度自分の態度を見直してみましょう。その代わりに、相手に寄り添うような態度を心がけるのです。

話に耳を傾けるようにする、困っているようなら手を貸すといった相手を思いやる態度で、自分の気持ちを伝えましょう。

夫婦関係が良くなれば、人生の質も上がる

ほとんど会話のない状態から、関係を向上させようとするのは難しいかもしれません。不仲の期間が長いほど、より困難を伴うでしょう。

しかし、お互いに不満がある夫婦でも、関係を良くしたいと考える男女が多いのも事実です。苦痛を感じることもあるかもしれません。今よりも夫婦関係を良くしたいと考えるのであれば、しっかりと歩み寄ってひとつずつ原因を取り除いていくしかないでしょう。

しかし、もし家庭での会話が増えたら、一緒に出掛ける機会が増えたらと想像してみてください。今までの暮らしとは少し違う世界が見えそうではありませんか?

人それぞれに個性があるように、夫婦のスタイルにも違いがあるはず。自分たちに合う方法で、パートナーとともに長い人生を歩んでいきましょう。

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